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3年B組金八先生 伝説の教壇に立て! PS2


病気療養中の坂本金八先生の代理として、1年間3年B組を導くアドベンチャー。

適切なコマンドを選択し、生徒達の悩みを解決したり、学校行事をこなしたりしていきます。
「なぜ金八先生?」と感じる向きもあるでしょう。もちろんライトユーザー対策もあると思いますが、プレイヤーが新米教師ですので、それをサポートしてくれる役割には、金八先生がベストなんだと思います。ゲーム中でもアドバイスをしてくれますし、ドラマとは違った「もう一つの金八ワールド」といった感じで、遊んでみるとしっくり来ます。
もちろん、ドラマを見ていても、そうでなくても問題ありません。また、全編フルボイスでテキストを読む機会が無いので、目が疲れないのが個人的にはポイントが高いです(聞き逃した台詞はテキストで確認出来ます)。

当然、生徒は一人ではないので、同時に複数の問題が起こることがあります。それらを進めていく「ザッピング」もウリの一つです。

ですが、このゲームの魅力はなんと言っても、キャラクターです。「ストーリーを進めていく為の駒に過ぎない」と思っていた生徒達ですが、彼らの卒業式では、思わずこみ上げてくる物がありました。知らず知らずの内に感情移入をしていたのですが、そうと分かると、生徒達がかわいくて仕方なくなるのが不思議です。

正直、ストーリーが素晴らしいとは思わないのですが、止め時を失って延々と遊んでしまいました。 彼らのちょっとした話を聞くだけで楽しくなったり、せっせと「能力開花」に励んだり(開花させることによって、「おまけ」で仰げば尊しを歌ってくれます。生徒全員を開花できれば、全員で合唱に)と、ストーリーを追う以外の楽しみが大きかったです。
従来のチュンソフトのサウンドノベルは、「しおり」を出す為に選択肢をいろいろ試すのがちょっとメンドくさかったのですが、こちらはむしろ「しおり」を出さずにはいられませんでした。(ピンクはありませんが…残念!(笑))

どんなゲームでもそうですが、本流以外の楽しみが見つかれば、どっぷりとはまることができます。
この作品は、クリアすること自体は特に難しく無く、1週目で明かされなかったことを徐々に発見していく流れになっていますので、新エピソードやザッピング、能力開花が架橋に入ってくる2週目以降が本番と言えます。

そうやって遊んでいくうちに、彼らの数年後の物語が凄く気になってきました。無難に同窓会で再会して…みたいな導入でも、「かまいたち2」よりは良い続編が出来そうな気がします。
あるいは、複数の物語でキーをなす生徒がいる反面、これといった見せ場の無い生徒もいますので、「追加ディスク」という形で出してもらえないですかね。
ちょうど今(2004年10月)、ドラマで「金八」をやってますし、卒業に合わせる形で是非とも。今度は上戸彩が先輩アイドルとして後輩をいびる役で是非とも出演を(笑)。「なによ、あんた親の七光りのくせに!」みたいな(笑)。
…まあ、版権モノだし、時期的にドラマの撮影もあるし、そもそも需要がなさそう(売れてない)なんで、なんとも…。

さて、このゲームの難点としては、キャラクターの立ち絵とイベント絵が"違う"点が上げられます。場面によっては「誰?」ってこともありましたので、ちょっと残念です。
また、細かいことですが、エンディングで流れる「贈る言葉」が1番で終わってしまうのも寂しいです。余韻に浸っているときだけに、もうちょっと聞かせて欲しいですね。
あとは、野島伸司の「人間・失格」みたいな最終話のエピソードが強烈過ぎて、他の印象が薄くなってしまうところはあります。

個人的には、かなりツボに来て、久々にやり込んだゲームです。ちなみに好きなエピソードは「鉄ちゃんの恋」、好きなキャラクターは中島ヒカルです。
【(金のしおり・番外編クリアー)×2】

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