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ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 PSP


高校生が主人公で学園を舞台とした、良く出来た逆転裁判のフォロワー。(ぶっ飛んだ設定を含めて。)

事件発生から証拠集め、裁判へという流れに、ガンパレードマーチペルソナ3の様な日常パートが追加されています。
通常のアドベンチャーゲームは、ひとつの事件が解決すると、登場人物や舞台を変えて次の物語が始まるのですが、この作品は犯人と被害者が退場して、そのまま学園生活が続行します。

つまり、日常パートでやり取りしているクラスメイトが、次の犯人や被害者になるかもしれない訳で、日常パートでのプレイヤーの疑心暗鬼ぶりは他にない感覚です。
ずっと同じ舞台、登場人物で話が展開していくので、キャラへの愛着が湧いてきます。それだけに、事件が起こると「ああ、コイツが…」と一気に絶望に叩き落とされます。
この感覚も、この作品ならではですね。

最初の事件への導入が上手く、そこで一気に引きこまれていきました。
キャラが立っている奴ばかりなので、彼らのやり取りを眺めているだけで楽しいです。
音声とテキストが必ずしも一致しないのですが、それがまたいい味を出していますね。

ハッキリ言って、かなり強引で無茶な舞台設定なんですが、だからこそ、この濃すぎるキャラたちが活躍できました。
ただ、あまりに強引すぎて、気になる部分も「過程より結果が大事」と開き直って説明を放棄するのはどうかと思いましたが。
まあ、下手な説明で興醒めするよりはましですし、この無茶っぷりも、この作品ならではなのかもしれませんね。
二度目は通用しませんけど。

また、濃すぎるクラスメイトと対峙する、モノクマというキャラが良く出来ています。
ホントに憎たらしいキャラなんですが、テキストや音声が面白く、憎たらしいのに会話が楽しいんですよね。
やっぱり会話がこの作品の一番の良さですね。

推理ものとしては、かなり誘導してくれるので、すんなりと進めることが出来ました。
難しくはないのですが、裁判パートはフルボイスで音楽もかなり良いので、自然と盛り上がります。
裁判ではアクション要素を要求される場面があり、リズムアクションなどは「これって必要なのかな?」と思いましたが、進めていくと「バリエーションがあった方が盛り上がるし楽しいな」と感じるようになりました。
ちなみに推理やアクションは難易度の変更ができます。

マップ上で調べて反応がある部分が分かったり、瞬時にマップ移動が出来てどこに誰がいるか、イベントが起こる場所が表示されるなど、かなりユーザーフレンドリーに作られているのが好印象です。
様々な場面で使用する「モノクマメダル」は大量に手に入るので、チマチマと調べなくて済むのも嬉しいです。
既読スキップがあれば完璧でしたね。

気になる部分を挙げると、「クライマックス推理(裁判パートでの要素の一つ)」で漫画のコマが分かりづらい部分があるのと、最後の犯人は説明が多く、プレイヤーの関与する部分が少なかった所なんかがあります。

描写がストレートで合わない人もいるかと思いますが、逆転裁判が好きな人はかなり楽しめるアドベンチャーゲームだと思います。

【ゲームクリアー 推理難易度:ユルヤカ(普通) アクション難易度:シンセツ(易しい)】

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